【筋肉が減る見えない老化】サルコペニアは若年でも起こる?原因・セルフチェック・食事と運動の対策

筋肉の減少と老化

「最近、ちょっと歩いただけで疲れるようになった。体力が落ちたのかな…」

「体重は変わっていないのに、なんか体がたるんできた気がして。筋肉が減っているのかも…」

「たくさん食べているのに筋肉がつかない、むしろ弱くなっている感じがして不安…」

筋肉が減っていくのって、痛くも痒くもないので気づきにくいんですよね。

でも実は、30代・40代から静かに始まっている「早期サルコペニア(筋肉量の異常な減少)」が、食べすぎの習慣と深く関係していることが分かってきています。

太っているのに筋肉が減っている、いわゆる「サルコペニア肥満」という状態が、若い世代にも増えているんですよね。

この記事では、食べすぎがなぜ筋肉を奪うのか、そしてファスティングを含む食習慣の見直しがどう役立つのかを解説していきます。

 

マツ
僕が一番驚いたのが「たくさん食べているのに筋肉が減る」という事実です。「食べないと筋肉が落ちる」と思っていたので、食べすぎで筋肉が失われるというのは正反対の話で。これを知ってから、食事の「量」より「質とタイミング」の大切さを実感するようになりました。

 

目次

サルコペニアとは何か:「見えない老化」が若い体を蝕む

筋肉の減少と老化
Photo by Юлия / Pexels

サルコペニアとは、加齢や生活習慣によって筋肉量・筋力・身体機能が低下していく状態のことです。

ギリシャ語で「肉(sarx)」+「喪失(penia)」が語源で、もともとは高齢者の病態として注目されてきたもの。

ところが近年、30〜50代という比較的若い世代での早期サルコペニアが増加していて、研究者のあいだでも注目されているんですよね。

筋肉は30代から年1〜2%ずつ減っていく

人の筋肉量は、何もしなければ30代ころから毎年1〜2%程度ずつ減っていくと言われています。

40代で約10%、60代では20〜30%もの筋肉量が失われているケースもあるほど。

しかも体重計の数字には現れにくいため、
「体重は変わっていないのに体力が落ちた」「たるんできた」という感覚は、サルコペニアが静かに進んでいるサインかもしれないんです。

なぜ若いのに筋肉が減るのか

早期サルコペニアには、加齢以外にもさまざまな原因があります。

  • 慢性的な運動不足・デスクワーク中心の生活
  • 食べすぎによる慢性炎症が筋肉の合成を妨げる
  • インスリン抵抗性の進行が筋タンパク合成を阻害する
  • タンパク質の質・摂取タイミングの問題
  • 睡眠不足・慢性ストレスによる成長ホルモンの低下

このうち「食べすぎによる炎症」と「インスリン抵抗性」が、若い世代のサルコペニアに深く関係していて、
どちらも食習慣で改善できる可能性があるところが興味深いですよね。

 

マツ
「筋肉をつけたければ食べろ」という常識がありますよね。でもインスリン抵抗性が進んだ状態では、食べても筋肉に栄養が届きにくくなっているんです。食べるより先に、体の受け取れる状態を整えることの方が大事だと気づきました。

 

サルコペニアは「筋肉の減少」と「力の低下」

歩くスピードが遅くなる、ペットボトルのふたが開けにくくなる、階段で手すりが必要になるといった変化が代表的なサインです。

診断では、握力や歩く速さ、筋肉量などを組み合わせて判断されます。

たとえばアジアの基準では、女性の握力18kg未満が筋力低下の目安のひとつとされています。

筋肉は体の「エンジン」であり「貯金」

筋肉は、体を動かすエンジンであると同時に、エネルギーを使ってくれる大きな工場でもあります。

食事でとった糖の多くを受け止めて使ってくれるのも筋肉なので、筋肉が減ると血糖値が上がりやすくなってしまうんですね。

さらに筋肉は、年をとってからの生活を支える「貯金」のような存在でもあります。

若いうちに貯金をしっかり作っておけば、年齢とともに少しずつ減っても、困らない水準を長く保ちやすくなるでしょう。

反対に、若いころから貯金が少ないと、残高がゼロに近づくのも早くなってしまいます。

サルコペニアとフレイルの違い

サルコペニアとよく一緒に出てくる言葉に「フレイル」があります。

フレイルは、筋肉だけでなく、心の元気や人とのつながりなども含めて、体全体の弱りやすさが高まった状態を指す言葉なんですね。

サルコペニアはその中でも「筋肉」に焦点を当てた考え方で、フレイルの入り口になりやすいと考えられています。

家にたとえるなら、サルコペニアは柱が細くなった状態、フレイルは家全体が傷みやすくなった状態と言えるでしょう。

柱が細くなる前に手入れをしておくことが、家全体を長持ちさせる近道になります。

なぜ「見えない老化」と呼ばれるのか

筋肉の減少は、体重計の数字だけではなかなか気づけません。

筋肉が減っても、そのぶん脂肪が増えれば体重はほとんど変わらないからです。

見た目はスリムでも、実は筋肉が少なく脂肪が多い「隠れ筋肉不足」の人もいるのです。

自覚がないまま静かに進むことから、サルコペニアは「見えない老化」とも呼ばれています。

「疲れやすい」「姿勢が悪くなった」「つまずきやすい」といった小さな変化が、実は筋肉からのサインかもしれません。

若年でサルコペニアに近づく原因|やせ・運動不足・偏った食事

  • 若い女性に多い「やせ」と食事制限
  • 座りっぱなしの生活と運動不足
  • タンパク質不足と偏った食事
  • 睡眠不足とストレス

若い女性に多い「やせ」と食事制限

若年でサルコペニアに近づく大きな原因のひとつが、食事量の少なさによる「やせ」です。

厚生労働省の国民健康・栄養調査では、20歳代女性の2割以上が「やせ」に当てはまる状況が続いています。

体重を落とすために食事を極端に減らすと、脂肪だけでなく筋肉の材料まで不足してしまうでしょう。

特に主食を抜くような強い糖質制限を自己流で続けると、体はエネルギー不足を補うために筋肉を分解して使うことがあります。

もともと男性より筋肉量が少ない女性は、こうした影響を受けやすいと言われているので注意しましょう。

座りっぱなしの生活と運動不足

デスクワークやスマホ、在宅勤務などで、1日の大半を座って過ごす人は少なくありません。

筋肉は「使わないなら必要ない」と判断されると、少しずつ減っていく性質を持っています。

使わなくなった部屋の電気を消して節約するように、体も使われない筋肉を維持するエネルギーを削ってしまうわけですね。

特に太ももやお尻などの大きな筋肉は、歩いたり階段を上ったりしないとすぐに衰えやすくなります。

通勤や買い物を車や電動移動に頼る生活が続くと、知らないうちに筋肉の貯金が目減りしていくでしょう。

タンパク質不足と偏った食事

パンやおにぎりだけ、麺類だけといった食事が続くと、筋肉の材料になるタンパク質が足りなくなりがちです。

筋肉は毎日少しずつ分解され、そのぶん新しく作り直されることでバランスを保っているんですね。

材料のタンパク質が足りないと、作り直しが追いつかず、少しずつ筋肉が減っていってしまうのです。

忙しくて食事を適当に済ませる日が多い人は、知らないうちにこの状態に陥っているかもしれません。

睡眠不足とストレスも見逃せない

筋肉は、運動や日常の動作で受けた小さな傷を、眠っている間に修復して強くなっていきます。

夜ふかしやスマホの見すぎで睡眠時間が削られると、この修復の時間が足りなくなってしまうでしょう。

また、強いストレスが続くと、体は筋肉を分解してエネルギーを作る方向に傾きやすいと考えられています。

仕事が忙しくて睡眠が短く、食事も適当という生活は、筋肉にとって三重苦と言えるでしょう。

筋肉を守るには、食事や運動だけでなく、しっかり休むことも大切な要素なのです。

食べすぎが筋肉を壊す「逆説のメカニズム」

食べすぎが筋肉を壊すメカニズムと筋力維持
Photo by Roman Biernacki / Pexels

「たくさん食べているのになぜ筋肉が減るの?」と思う方も多いでしょう。

これには明確なメカニズムがあるんです。

  1. 慢性炎症が筋タンパクを分解する
  2. インスリン抵抗性が筋合成を妨げる
  3. 内臓脂肪が「筋肉溶解ホルモン」を出す

慢性炎症が筋タンパクを分解する

食べすぎ・精製糖質過多・超加工食品中心の食生活は、体内で慢性的な炎症を引き起こします。

この炎症状態では「筋肉を壊す」方向の信号(タンパク質分解酵素の活性化)が強まってしまうんですよね。

いわば、食べすぎが体内に「筋肉を溶かす火」を絶やさず燃やし続けているようなイメージです。

インスリン抵抗性が筋合成を妨げる

精製糖質や超加工食品を大量に摂ると、血糖値スパイクが繰り返されてインスリンが過剰に分泌されます。

これが蓄積するとインスリン抵抗性が進んで、インスリンの「筋タンパク合成を促進する」という働きが弱まってしまうんです。

食べてもうまく筋肉に栄養が届かない体になっていく、というわけでしょう。

内臓脂肪が「筋肉溶解ホルモン」を出す

食べすぎで蓄積した内臓脂肪は単なる「脂肪の塊」ではなく、実はさまざまな炎症性物質(TNF-α・IL-6など)を分泌する「臓器」のように機能します。

内臓脂肪から出る炎症性物質が筋タンパクの分解を促進し、筋肉量の低下を加速させることが研究で示されているんですよね。

太っているのに筋肉が減るという「サルコペニア肥満」は、こうしたメカニズムが組み合わさって起きています。

筋肉が少なく脂肪が多い「サルコペニア肥満」

筋肉が減る原因は、食べなさすぎだけではありません。

意外かもしれませんが、食べすぎや運動不足で脂肪が増えた体でも、筋肉は減っていくことがあるのです。

筋肉が少なく体脂肪が多い状態は「サルコペニア肥満」と呼ばれ、BMIが標準の範囲でも起こりうるとされています。

見た目はそれほど太っていなくても、お腹まわりだけぽっこりしている人は注意が必要でしょう。

慢性炎症が筋肉を少しずつ削る

先ほども触れたとおり、食べすぎが続いて内臓脂肪が増えると、体の中で弱い炎症がくすぶり続けるようになります。

これは「慢性炎症」と呼ばれ、火事というより、消えないまま燃え続ける小さなボヤのような状態でしょう。

このボヤが続くと、筋肉を作る働きが弱まり、分解する働きが強まりやすいと考えられています。

つまり食べすぎは、脂肪を増やすだけでなく、筋肉を内側から少しずつ削ってしまうおそれがあるのです。

慢性炎症は、腰痛や関節の不調など、筋肉以外のトラブルにもつながると言われていますね。

インスリン抵抗性で筋肉に栄養が届きにくくなる

先ほどのインスリン抵抗性の話を日常の場面で見ると、間食や甘い飲み物が多い生活では、血糖値を下げるインスリンが一日中出続けることになります。

すると体がインスリンに慣れてしまい、効きが悪くなる「インスリン抵抗性」という状態になりやすいんですよ。

インスリンは、筋肉に栄養を運び込む「配達員」のような役割も持っています。

配達員の言うことを細胞が聞かなくなると、筋肉に十分な栄養が届かず、筋肉を作る力が弱まってしまうでしょう。

筋肉が減ると糖を使う場所も減るため、さらに血糖値が上がりやすくなるという悪循環に陥ります。

腸内環境の乱れも炎症の火種に

食べすぎや偏った食事は、腸内環境にも影響を与えます。

腸内で悪玉菌が増えると、腸のバリアが弱まり、体の中で炎症が起こりやすくなると言われているんですよ。

腸は体の「入り口の門番」のような存在で、門番が弱るとよくないものが体内に入り込みやすくなってしまいます。

野菜や海藻、発酵食品などで腸内環境を整えることも、遠回りに見えて筋肉を守ることにつながるでしょう。

インスリン抵抗性については、別の記事でも詳しく解説しているので参考にしてください。

 

マツ
食べなさすぎも食べすぎも筋肉の敵、というのがサルコペニアの怖いところですね。

 

若年サルコペニアが心配な人のセルフチェック

日常生活でわかるサイン

サルコペニアの正式な診断は医療機関で行いますが、日常生活の中にもヒントはたくさんあります。

次のような項目に当てはまるものがないか、気軽にチェックしてみてください。

  • 以前より歩くのが遅くなった、人に追い抜かれることが増えた
  • ペットボトルのふたやびんのふたが開けにくい
  • 階段を上るとすぐに息が切れる、手すりがほしくなる
  • 何もないところでつまずくことがある
  • 立ったまま靴下をはくとふらつく
  • 体重は変わらないのに、体型がたるんできた気がする

複数当てはまる場合は、筋肉の貯金が減り始めているサインかもしれません。

簡単にできる「指輪っかテスト」

ふくらはぎの太さで筋肉量の目安を確かめる「指輪っかテスト」という方法も知られています。

両手の親指と人さし指で輪っかを作り、利き足ではないほうのふくらはぎの一番太い部分を囲んでみましょう。

輪っかの中にすき間ができるほどふくらはぎが細い場合は、筋肉量が少なくなっている可能性があります。

あくまで簡易的な目安なので、結果だけで一喜一憂する必要はありません。

見た目より「動き」で判断する

筋肉の量は、見た目の細さや太さだけでは判断しにくいものです。

細身でも毎日よく歩いて階段を使っている人は、しっかり筋肉を保っていることがあります。

反対に、ふっくらしていても、ほとんど体を動かさない人は筋肉が少ない場合もあるでしょう。

大切なのは、「最近、動きが鈍くなっていないか」という視点で自分の体を観察することです。

駅の階段や重い荷物を運ぶときなど、日常の場面で以前との違いを感じたら、筋肉からのサインと受け止めてください。

気になるときは数字で確認する

より正確に知りたい場合は、体組成計で筋肉量や体脂肪率を測ってみるのもひとつの方法です。

スポーツジムや健康イベント、医療機関などでは、筋肉量を詳しく測定できる機器が置かれていることもあります。

握力計があれば、定期的に握力を測って変化を記録しておくのもよいでしょう。

数字で現状を知っておくと、食事や運動を見直したときの変化にも気づきやすくなるはずです。

急に体重が落ちた、力が入りにくいといった変化がある場合は、別の病気が隠れていることもあるため、早めに医療機関を受診してください。

ファスティングが筋肉を守る意外な理由

筋肉の減少と老化
Photo by Юлия / Pexels

「断食したら筋肉が落ちるんじゃないの?」という疑問をよく受けます。

これ、実は誤解が多いテーマで、短期間のファスティングは筋肉にとってむしろプラスに働く側面があるんです。

  • 成長ホルモンが急増して筋肉を守る
  • オートファジーが筋細胞を「掃除」する
  • インスリン感受性が回復して筋合成が改善する

成長ホルモンが急増して筋肉を守る

食事を摂らない時間が続くと、体は成長ホルモン(GH)を大量に分泌します。

成長ホルモンには筋肉の分解を抑制して脂肪をエネルギーとして使う働きがあるため、断食中でも筋肉は思ったほど減らないんですよね。

ある研究では、2日間の断食で成長ホルモンが通常の5倍に増加したという報告もあります。

オートファジーが筋細胞を「掃除」する

断食中に活性化するオートファジー(細胞の自食作用)は、老化・損傷した筋細胞内のタンパク質を処理して、細胞を若返らせる機能を持っています。

食べ続けているとオートファジーが働く隙間がなく、傷んだ筋細胞がそのまま蓄積していくイメージでしょうか。

定期的に「空腹の時間」をつくることが、筋肉の質を維持するうえで重要だと考えられているんです。

インスリン感受性が回復して筋合成が改善する

16時間ファスティングを続けることで、インスリン感受性が改善されます。

体がインスリンの働きに再び反応しやすくなることで、食事から摂ったタンパク質が筋肉の材料として使われやすくなる、という好循環が生まれるわけです。

ファスティングは「タンパク質とセット」で

食べすぎによる慢性炎症やインスリン抵抗性が気になる人には、食べる時間を区切るファスティング(インターミッテントファスティング)も選択肢のひとつです。

空腹時間を作るとインスリンが落ち着き、だらだら食べによる血糖値の乱れを整えやすくなると考えられています。

ただし、ファスティング中に食事量そのものが減りすぎると、かえって筋肉が落ちてしまうおそれもあるでしょう。

取り入れる場合は、食べる時間にタンパク質をしっかりとり、筋トレと組み合わせることが欠かせません。

痩せ型の人や食事量がもともと少ない人は、ファスティングよりもまず「しっかり食べる」ことを優先してください。

サルコペニアを防ぐ食事と運動のポイント|若年からの筋肉貯金

タンパク質は「毎食少しずつ」がコツ

筋肉を守る食事でまず意識したいのは、タンパク質をしっかりとることです。

ただし、夕食でまとめてたくさん食べるより、毎食に分けてとるほうが筋肉の材料として使われやすいと考えられています。

朝は卵や納豆、ヨーグルト、昼は魚や鶏肉の定食、夜は豆腐や肉料理というように、3食それぞれにタンパク質のおかずを1品入れてみましょう。

目安としては、1回の食事で手のひら1枚分くらいの肉や魚をイメージするとわかりやすいでしょう。

筋肉づくりを助ける栄養素

  • ビタミンD:鮭、さば、きのこ類。筋肉や骨の働きに関わり、日光を浴びることでも体内で作られる
  • ビタミンB群:豚肉、玄米、卵。タンパク質や糖をエネルギーに変えるのを助ける
  • カルシウム:乳製品、小魚、大豆製品。骨を丈夫に保ち、筋肉を支える土台になる
  • オメガ3脂肪酸:青魚、えごま油、くるみ。体の中の炎症を落ち着かせる働きが期待される

特定の食品だけに頼るのではなく、いろいろな食材を組み合わせることが大切です。

筋肉を守る1日の献立例

朝食は、ご飯に納豆と卵、具だくさんの味噌汁を組み合わせると、手軽にタンパク質をとれます。

昼食は、焼き魚や鶏肉のソテーに小鉢の野菜を添えた定食スタイルがおすすめです。

夕食は、豆腐やきのこ、野菜をたっぷり入れた鍋料理なら、胃にもやさしく栄養のバランスも整いやすいでしょう。

小腹が空いたときは、お菓子の代わりにヨーグルトやゆで卵、ナッツを選ぶとタンパク質の補給にもなります。

コンビニを使う日も、サラダチキンや豆乳、おでんの卵や厚揚げなどを選べば、筋肉の材料を足せますよ。

炎症をあおる食べ方を減らす

筋肉を守るためには、何を食べるかと同じくらい、何を減らすかも重要になります。

砂糖たっぷりのお菓子やジュース、揚げ物、加工肉などのとりすぎは、慢性炎症をあおる原因になりやすいと言われているんです。

こうした食品を完全にやめる必要はありませんが、毎日の習慣にしないことを意識しましょう。

食事の最初に野菜や汁物を食べる「ベジファースト」も、血糖値の急上昇を防ぐ手軽な方法です。

極端なダイエットで食事量を減らすより、食べる量は保ちながら中身を整えるほうが、筋肉にとってはずっとやさしい選択になります。

筋肉は何歳からでも増やせる

サルコペニア対策で最も効果的とされているのは、筋肉に適度な負荷をかける運動です。

筋肉は年齢に関係なく、トレーニングによって増やせることがわかっています。

若年のうちから運動の習慣をつけておけば、筋肉の貯金を大きく増やすことができるでしょう。

自宅でできる簡単な筋トレ

  1. スクワット:太ももやお尻の大きな筋肉を鍛える基本の運動。椅子に座って立つ動作から始めてもOK
  2. かかと上げ:ふくらはぎを鍛える。歯みがきや料理の待ち時間にもできる
  3. 壁腕立て伏せ:壁に手をついて行う腕立て伏せ。腕や胸の筋肉に効く
  4. 早歩き:いつもより少し速く歩くだけでも、足腰の筋肉を使う時間が増える

最初は1日10回ずつなど、無理のない回数から始めてみてください。

筋肉は、刺激と休養と栄養の3つがそろったときに育つので、毎日やりすぎる必要はありません。

運動のあとにタンパク質を含む食事をとると、筋肉の材料が届きやすくなりますよ。

続けるための小さな工夫

運動の習慣は、気合いだけではなかなか続きません。

「歯みがきのあとにスクワット10回」のように、すでにある習慣にくっつけると忘れにくくなります。

エレベーターの代わりに階段を使う、ひと駅分歩くといった工夫も、立派な筋肉の貯金になるでしょう。

握力や体組成を月に1回測って記録すれば、小さな変化が励みになり、続ける力にもつながるはずです。

ファスティングの基本的なやり方は、関連記事でもくわしく紹介しています。

早期サルコペニアと食習慣についてよくある質問

筋肉を増やすにはとにかくタンパク質を摂ればいい?

タンパク質は確かに重要ですが、「量だけ増やせばいい」というわけではないんです。

インスリン抵抗性が進んだ状態では、タンパク質を摂っても筋肉合成に使われにくくなっています。

まず食事の質を整えて慢性炎症を抑え、体がタンパク質を受け取れる状態にすることが先決ではないでしょうか。

ファスティングでインスリン感受性を回復してからタンパク質を摂ると、効率よく筋肉の材料になってくれます。

何歳からサルコペニア対策を始めるべき?

早ければ早いほどいいです。

30代からすでに筋肉量の減少は始まっているので、「自分にはまだ関係ない」と思っているうちが一番のリスクかもしれません。

特に40代で対策を始めた人と、60代で始めた人では、その後の筋肉量・転倒リスク・寿命にまで差が出るという研究データがあります。

「まだ若いから大丈夫」と思わず、今から食習慣を整えていきましょう。

運動せずに食事だけで筋肉は守れる?

食事の改善だけでも慢性炎症を抑えてサルコペニアの進行を遅らせることはできますが、筋肉量を「維持・増やす」には筋肉に刺激を与える運動が不可欠です。

理想は食事・ファスティング・適度な筋トレの組み合わせ。

ハードな筋トレでなくても、週2〜3回の軽いスクワットや階段を使う習慣から始めるだけで、かなり違ってきますよ。

サルコペニアが進むと体はどうなる?

筋肉が減ると、次のように体のさまざまな面に影響が広がっていきます。

  • 転倒・骨折リスクの増加(筋肉が骨を支えられなくなる)
  • 基礎代謝の低下(筋肉が減るとエネルギーを燃やせなくなる)
  • 血糖コントロールの悪化(筋肉は糖の主な貯蔵場所)
  • 要介護リスクの上昇・認知症リスクとの関連も指摘されている
  • 死亡率の上昇(特に65歳以降のサルコペニアは予後に大きく影響する)
20代や30代でもサルコペニアになることはありますか?

サルコペニアは主に高齢者の問題とされていますが、筋肉量の減少は30代から始まっているとされ、極端なやせや運動不足が続くと、若年でも筋肉量が少ない状態になることがあります。

筋肉を守る食習慣とファスティングで、老けない体をつくろう

筋肉を守る良質なタンパク質食品
Photo by Foodie Factor / Pexels

サルコペニアは「歳をとれば仕方ない」ではありません。

食べすぎ・慢性炎症・インスリン抵抗性という負の連鎖を断ち切ることで、筋肉の老化スピードをぐっと落とせる可能性があります。

今日から意識したい5つのポイント

  1. 精製糖質・超加工食品を減らして慢性炎症を鎮める…これが筋肉を守る食習慣の最初の一歩
  2. 良質なタンパク質を「空腹の後」に摂る…ファスティング後の食事でインスリン感受性が高まり、筋合成に使われやすくなる
  3. 16時間ファスティングで成長ホルモンを高める…断食中に成長ホルモンが増加し、脂肪をエネルギー源にしながら筋肉を守れる
  4. 週2〜3回の軽い筋トレを習慣にする…スクワット・腕立て・散歩でいい。「動かさない筋肉は必ず衰える」
  5. 睡眠の質を高める…睡眠中に分泌される成長ホルモンが筋肉を修復・合成してくれる

「食べてすぐ動かない」「甘いものが習慣化している」「いつも満腹」という生活パターンを少し変えるだけで、10年後の体は大きく変わってくるはずです。

ちなみに、メタボの連鎖もサルコペニアを加速させる大きな要因のひとつ。

体全体の代謝環境を整えることが、筋肉を守ることに直結するんですよね。

 

マツ
ファスティングを始めてから体の「引き締まり感」が変わったんですよね。体重は大きく変わらないのに、体の感じが違う。これがまさに「脂肪が減って筋肉の質が上がっている」状態だったんだと思います。食事とファスティングで体の内側から整えていくのが、一番遠回りのようで実は一番の近道だと実感しています。

 

若年のうちに筋肉を守る習慣で、年をとっても動ける体へ

サルコペニアは高齢者だけの問題ではなく、若年のうちからの生活習慣が将来の筋肉を左右します。

極端なやせや食事制限、座りっぱなしの生活、タンパク質不足は、筋肉の貯金を少しずつ減らしていく原因になりかねません。

一方で、食べすぎによる慢性炎症やインスリン抵抗性も、見えないところで筋肉を削っていきます。

毎食タンパク質をとり、炎症をあおる食べ方を減らし、スクワットなどの簡単な運動を習慣にしていきましょう。

ファスティングを取り入れるなら、食べる時間の栄養と筋トレをセットにすることが大切です。

完璧を目指す必要はないので、できることから一つずつ生活に取り入れてみてください。

今日からの小さな積み重ねが、10年後、20年後も元気に動ける体をつくってくれるはずです。

 

▼この記事は以下の動画でも解説が見れます

「また続かなかった…」を繰り返してませんか?

正直に言います。

僕が15kg痩せられた理由は、努力じゃなくてサプリでした。

食事制限もしんどい運動も、ほとんどしていません。
ファスティング中に飲むだけで、空腹感がびっくりするくらい楽になって、気づいたら体重が落ちていました。

「どうせ続かない」と思っている方にこそ、一度だけ試してほしいサプリがあります。